肝疾患(肝臓病・脂肪肝・肝硬変・肝炎・肝障害)の研究・予防|福岡県北九州市の中井病院内
慢性肝炎の食事
エネルギー:600kcal・食塩相当量:3.0g未満・鉄:3.0㎎未満(1食あたり)
傷んだ肝組織を修復するために、十分なたんぱく質を摂り、エネルギーをしっかりと確保しましょう。また、黄疸が認められる場合は、脂質を制限しましょう。C型慢性肝炎では、体内の鉄が肝臓の障害や繊維化を促進するため、鉄の摂り過ぎには注意しましょう(6~7mg/日)
○そら豆:空豆・蚕豆
そら豆は春から初夏にかけて、旬を迎える豆類です。たんぱく質を多く含むため、大豆や大豆製品と同様に、植物性たんぱく質の供給源になります。また、ビタミンB群、亜鉛や鉄分、食物繊維等、さまざまな栄養を豊富に含んでいます。ただし、慢性肝炎の場合、鉄分の摂り過ぎは肝炎の進行に繋がるため、そら豆を一度にたくさん食べるのは避けましょう。
そら豆は通常、さやの状態で販売されています。さやに張りがあり、緑色が濃く、艶々としているものを選びましょう。また、鮮度が落ちやすいため、購入後はなるべく早めに食べること、そして、調理の直前にさやから取り出すようにしましょう。
○旬の野菜
今月の献立には、夏が旬の野菜をふんだんに使用しました。なす・ズッキーニ・トマト・スイートコーン等々、旬の野菜は味が濃く、栄養価が高いのはもちろんのこと、その時期には安価で手に入れることができます。
ラタトゥイユは野菜の煮込みですが、春夏秋冬のそれぞれに旬を迎える野菜をたっぷりと使い、トマトで軽く煮込むことで、野菜の栄養を余すところなく、摂ることができます。完熟トマトが手に入らない時期は、トマト缶でも代用できます。
スイートコーンは初夏に最盛を迎える野菜で、生の皮付きのものが出回り始めます。旬のものは水分が多く、元々甘みが強いのですが、近年では、より一層糖度が高く、生のまま食べられる品種も増えています。今月は冷製スープに使用しましたが、舌触りをよくするために、ミキサーにかけた後は丁寧に濾し、滑らかに仕上げるのがポイントです。ざらざらとした雑味がなくなり、スイートコーンの甘みを存分に感じることができます。