肝疾患(肝臓病・脂肪肝・肝硬変・肝炎・肝障害)の研究・予防|福岡県北九州市の中井病院内
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の食事
栄養基準(1食あたり):低エネルギー(500kcal未満)・鉄:3.0mg未満・食塩:3.0g未満
~食物繊維のチカラ~
野菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。野菜を先に食べることによって、ご飯やパンといった主食の食べ過ぎを防いでくれるほか、食物繊維にはコレステロールが体に吸収されるのを防いでくれる働きもあります。
食物繊維はごぼうやれんこんなどの根菜類や、海藻、きのこ、じゃがいもなどに多く含まれます。また、食物繊維の多い食材は、噛みごたえの大きな食品です。これらの食材を積極的に食事の中に取り入れることによって、自然と噛む力や噛む回数を増やすことができます。よく噛むと、満腹中枢が働き、満腹を感じます。つまり、よく噛むことが食べ過ぎを防ぎ、肥満予防となるのです。他にも、よく噛んで食べることは『消化の吸収を助ける』『歯の病気を防ぐ』など様々なメリットがあり、全身の健康を守るのにたいへん重要な働きをしています。
そこで、厚生労働省は、成人1日あたりに必要な野菜の目標量を『350g以上』としており、小鉢では、約5皿分に相当します。
<よく噛むコツ>
①噛みごたえのある硬い食材や食物繊維の多い食材を使いましょう
②野菜や果物は、大きめに切り、よく噛んで食べましょう
③歯ごたえを残すため、食材は硬めに茹でましょう
④食べ物を口に入れたら、一度箸を置きましょう
⑤まずはひとくち30回以上噛むことを目標にしましょう
○春野菜たっぷり!チキンとエビのグラタン風
たんぱく質源として、脂質の含量が少なく、高たんぱく質である『鶏むね肉』『エビ』を使用しました。野菜は春が旬の『新玉ねぎ』『春キャベツ』『新じゃがいも』をたっぷり加えました。新じゃがいもの皮は柔らかく薄いため、よく洗って剥かずに使いました。彩りとして、こちらも春が旬の『スナップエンドウ』をところどころに飾りました。
グラタンはバター・小麦粉・牛乳で作ったホワイトソースを具材と合わせて、オーブンで焼きます。今回はエネルギーを抑えるために、小麦粉は使わずにあっさりとした『グラタン風』としました。バターも具材を炒める際に使用する程度としています。あっさりと仕上げることで、野菜の甘みをより一層感じることができます。
○プチトマトのバジルマリネ
食べたときの食感をよく、味を良くなじませるため、トマトは湯剥きして使いました。トマトは皮が固く、味がなじみにくいため、どうしても調味が濃くなりがちです。湯剥きすることで、トマトに味がよくなじみ、調味が薄くても、しっかりとした味に仕上がります。ポイントは『トマトは湯剥きする』『できるだけ甘いトマトを使う』ことです。マリネ液は酸味が強いのですが、トマトが甘ければ甘いほど、酸味はまろやかになり、その甘みも引き立ちます。
○パイナップルスムージー
パイナップルには食物繊維が多く含まれいています。また、ビタミンやミネラルも豊富な果物です。十分に熟した生のパイナップルと冷水をミキサーにかけ、最後に氷を入れて、スムージーにしました。氷を加えて、しっかりと冷たくすることでパイナップルの甘さが際立ち、より美味しくいただけます。